来たる2016年11月12日（土）〜13日（日）、Yutakaで手がけた新しい建物の完成お披露目会を行ないます。今回のYutaka Styleは、「景観をくらしに取り入れる家」─。オーナー様と土地探しから取り組ませていただいた、素晴らしい景観が望める建物となっています。

Yutaka Styleとは

いい素材を使えば、必ず心地よい住まいになるとは限りません。また、家は大きければいいというものでもありません。 Yutaka Styleは、選び抜いた自然素材をふんだんに採用し、それをしっかりと設計で活かす、本物の心地よい家。 言葉や写真ではお伝えできません。ぜひ、五感で体感してください。

設計士の思い

オーナー様とは土地探しからご一緒させていただきました。いくつも土地を見て回ったのですが、この敷地に出会ったときは、オーナー様よりも先に私が惚れ込んでしまったくらい素晴らしい立地条件でした。南から西方向にかけて望める飯能の山々は借景として素晴らしく、しかも敷地は傾斜地の途中にあるため道路から少し高くなっています。

しかし、設計に入るとあまりに景観がすばらしいため、なかなか手が動きませんでした。安易に山々に大きな窓を向けるだけでは、壁に掛けた絵画を見るような単調なものになってしまう。また、ただ開いたらいいというわけではなく、道路、ご近所さんの家、あるいはこれから周辺に建つであろう家からの 視線も考えなくてはならない。何日も敷地周辺をぐるぐる歩き回り、敷地の真ん中に座ってぼーっとしたりしていました。

次第にぼんやりとこの建物のあるべき姿が見えてきたのは、「この素晴らしい景観を、遠くに眺めるのではなく、暮らしに取り込みたい」と感覚的なシフトチェンジがあったからでした。「暮らしの中でこの景観をどのように感じることができるのか?」玄関からリビングにたどり着くまでに徐々に見えてくる、のんびり見渡す、庭に植えた樹木の背景として見える、自宅の建物越しに見える、などなど…

オーナー様ご家族とは、この土地が決まる前から見学会や打合せ、夢ノートを通してコミュニケーションが密に取れていました。ファーストプランに入る頃にはオーナー様ご家族のキャラクターや空気感のようなものが感覚的に掴めていたため、この場所で展開されるご家族の暮らしをイメージしながらプランニングできました。

当たり前のことですが、どんなに素晴らしい敷地条件であっても、そこで暮らすご家族によって住まいのカタチは全然違うものになってきます。このような住まいを設計できたのはオーナー様ご家族と出会えたからなんだと思うと感慨深い気持ちになります。ご家族の夢やご要望はもちろんですが、それ以上にご家族のことを知り、暮らしをイメージすることの大切さを再確認できた案件でした。

見どころ

（１）柱・梁・床に無垢の西川材
（２）杉と漆喰の外壁
（３）パッシブソーラーシステム　そよ風採用
（４）素晴らしいリビングからの見晴らし
（５）コンパクトにゆたかに暮らす