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BLOG-01棟梁日記

悩んでなやんで

           こんにちは

 今日は15時から会社に戻りデスクワークです。

 パソコンにむかって見積もりや工程表の作成等の仕事をしていると

 肩が凝ったり腰が痛くなったりと、結構疲れます。。。

 

 元々デスクワークには向いていないと職人の世界に飛び込んだのですが

 間違ってはいなかったように思います(笑)

 

 デスクワークも慣れてきて楽しくもなってきましたが

早くこっちの「世界」にも馴染みたいものです。。。

 

 さて、そんな訳で

 うん。

 我ながら、机に向かっているよりカッコイイ(笑)

 

 YUTAKA Handmade 「巾着田の家」

 墨付けが終わり、弟子のカズマが刻んでいますが

「久々に俺も刻むか!」と鑿を持ちました。

 

 やっぱ、楽しい~♪

 杉の梁に鑿の切れる音、玄能のリズムも心地いい。。。

 「やっぱ、おれ大工だな。。。」とニヤケます(笑)

 見習いの時には感じなかった感覚です。

 少し時間は掛かりましたが「追掛け」と言う継手を刻んでみました。

 

 これは棟木(むなぎ)といって、屋根の一番高いとこの梁です。

 上端は屋根の勾配で削ってあります。

 カズマも大分、精度と時間がレベルアップしてきました。

 鉋の切れ味に悩む事が多いのですが、そこは皆が通る道。

 ポイントは教えますが自分で掴むしか方法はありません。。。

 

 自分が小僧の頃、鉋が切れなくて親方や兄弟子に怒られ、馬鹿にされ

 本当に悔しくて、現場で隠れて泣いていました。

 鉋なんて触りたくもないと思いましたが、そういう訳にはいきません。

 

 来る日も来る日も刃を砥ぎ、鉋台を調整し、本を読んだり、兄弟子にアドバイスしてもらったり。

 そうしてやっと「キレる」ようになったのです。。。

 

 初めて自分の仕込んだ鉋から薄~い鉋屑がシュ~っと音を立てて出た時の感動は

 今でも鮮明に覚えています。

 削った材料を手で触れてみるとツルッツルで鏡のようでした。

 

 うちの長女は緩奈(かんな)といいます。

 勿論、鉋からとりました。

 自分に女の子が生まれたら絶対に「かんな」と名付けようと決めてました。

 

 カズマが鉋の切れで悩んでいる時に「おまえ、今、娘ができたらかんなって付ける気になるか?」

 と聞いてみました。

 「わかんないです。。。」

 まだまだですかね。。。(笑)

 

 カズマが悩んで鉋を調整している姿は20年前の自分と同じです。

 自分もまだまだですが、お互いに本物の鉋のキレを目指し

 精進あるのみですね。。。

 

  ガッチリ組まれた継手。

 技術もガッチリ掴んでほしいですね。。。

 

       棟梁 安食 保

 

 

 

 

 

 

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yutaka | 2015年11月12日

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